九州・西日本支部だより:サイエンスマンス2009 出展報告



2009年11月14日、15日に、アクロス福岡(福岡市)にて開催された「サイエンスマ
ンス2009 “みんなで楽しむ巨大科学実験室”」に、応用物理学会九州支部との共催で「ふし
ぎ体験!! 超伝導の世界」を出展しました。このイベントは、11月を「フクオカ・サイエ
ンスマンス(科学技術創造月間)」と位置づける福岡県が実施している科学イベントの中で、
メインイベントとして開催されているもので、今年の入場者数は1万2千人(主催者発表)
でした。昨年の出展が盛況だったことから、今年は2ブース分の出展を行いました。内容
は主に超伝導技術による浮上実験で、新日鐵製のQMG超伝導バルクによる永久磁石の浮
上・吊り下げ実験から、QMG超伝導バルクと大型永久磁石の組み合せによる人体浮上体験、
さらに、住友電工製のBi2223コイルを用いた電磁石方式の磁気浮上実験と、様々な手法・
技術で超伝導を体験してもらいました。人体浮上の性能がQMG超伝導バルク等の更新で
昨年より向上してため、大人でも安定した浮上体験をすることができ、特に好評でした。
開催初日には、麻生渡福岡県知事が当ブースを訪れ、浮上実験を体験されるとともに、松
下照男支部長からの超伝導技術の革新性と環境調和性、さらには科学教育一般に関する説
明を熱心に聞いていかれました。来場する子どもの年齢層は未就学児童から中学生と幅広
いものの、初めての体験ということもあり多くの子どもに大変楽しんでもらえたようで、
主催団体が行っているアンケート用紙の「楽しかったコーナー」の欄には、「ちょうでんど
う」「超伝導」の回答が多かったとのことでした。また、お子さん以上に熱心に説明を聞い
ていかれる理工系出身の親御さんや、科学イベント好きの社会人の方が多かったのも印象
的でした。(九州大学 井上昌睦)



松下照男支部長から説明を受ける麻生渡福岡県知事


浮上体験


超伝導とちからくらべ