九州・西日本支部2010年度 総会・講演会開催案内
2010年度の九州・西日本支部総会・講演会を下記のように開催
いたします。支部会員各位は是非ご参加下さいますようお願い申し
上げます。なお、支部会員には別途総会開催案内を電子メールにて
お送りしております。ご欠席の場合には必ず委任状をご返送下さい
ますようお願いいたします。
日 時:2010年4月23日(金)14:20〜
場 所:九州大学 伊都キャンパス 稲盛財団記念館 1階 稲盛ホール
〒819-0395 福岡市西区元岡744
伊都キャンパス、稲盛財団記念館へのアクセス
はこちらをご参照下さい。(26番の建物)
(1)総会:14:20〜14:50
1.2009年度事業報告・決算について
2.役員交代について
3.2010年度事業計画・予算について
(2)講演会:15:00〜17:00
1. 「再生可能エネルギー導入拡大を支援する電力系統技術」
小島 康弘 氏
三菱電機株式会社 先端技術総合研究所
2. 「電気自動車のインフラ整備」
足立 和之 氏
九州電力株式会社 総合研究所
(3)懇親会:18:00〜
問合せ先:九州大学大学院システム情報科学研究院 電気システム工学部門
木須研究室内
TEL: 092-802-3678 FAX: 092-802-3677
E-mail: jcryo-qw(at)sc.kyushu-u.ac.jp
当日の報告
九州・西日本支部第9回総会を2010年4月23日(金)午後2時20分より
九州大学伊都キャンパス、稲盛財団記念館1階稲盛ホールにて開催
した。冒頭、出席者数と委任状の数より総会が成立していることが
報告された。そして議長に岩熊成卓氏を選出した。松下照男支部長
の開会の挨拶のあと、続いて議事として、2009年度事業報告、会計
報告、ならびに監査報告がなされ、全会一致でこれらは了承された。
続いて、役員の交代について説明があったのち、承認された新支部
長の九州大学教授圓福敬二氏の挨拶があった。次に2010年度支部事
業計画、2010年度予算案が諮られ、それぞれ全会一致で承認された。
事業計画では特に、今年度は、10月末に九州大学で開催される希土
類系コート線材に関する国際ワークショップ(CCA2010)への協賛があ
り、そこで研究会が行われることが説明された。
引き続いて、企業セミナーが行われた。林秀美副支部長の司会で進
行し、最初に、三菱電機株式会社 先端技術総合研究所の小島康弘氏
より、「再生可能エネルギー導入拡大を支援する電力系統技術」と
題して講演をいただいた。最初に再生可能エネルギーの問題点とし
て、出力変動、周波数変動、電力余剰、電圧変動を指摘し、これに
対してICT(情報通信技術) を使って運用することをスマートグリッ
ドと呼び、実際にどのようにおこなっていくのか説明された。実際
に小島氏は八戸でフィールド試験をしており、この結果について報
告してくださった。八戸では発電総量の760 kWのうちの150 kWが自
然エネルギーによりまかなわれる状況であった。1週間ほど外の系統
とは切り離して実験を行ったところ、周波数が2.6 Hzもずれ、3相交
流の不平衡が起こったということだった。質疑では、スマートグリッ
ドで用いられる通信の規格とか、超電導技術がどのように組み込ま
れるかといった質問が出され、活発な議論がおこなわれた。
2番目の講演として、九州電力株式会社 総合研究所の足立和之氏が
「電気自動車のインフラ整備」と題して講演された。現在、運輸部
門で20%のCO2排出を占めており、電気自動車にはかなりの期待が寄
せられている。九電では実際に電気自動車を社会に導入することを
考えて、すでに20年以上も前から試作車を走らせている。またイン
フラとして急速充電器などを開発しており、すぐにでも使える状況
にあることを強調されていた。また将来、V2H(Vehicle to Home)と
いう、電気自動車の蓄電池に蓄えた電力を家庭用にまわして、停電
などに備えることが考えられおり、この研究なども紹介された。昨
年度のi-MiEVは官公庁のみに販売されていたが、今年度から一般に
も販売される予定であり、電気自動車元年となる可能性が高い。質
疑ではさらに具体的な安全性や規格や保守などにも議論が及び、実
用へ期待が高いことを伺わせた。
このセミナーには多数の参加をいただき、参加者は講師を除いて42名であった。
(九州工業大学 小田部荘司)