九州・西日本支部だより:サイエンスマンス2010 出展報告
2010年11月6日、7日にアクロス福岡(福岡市)にて開催された『サ
イエンスマンス2010(みんなで育てよう科学の芽)』に応用物理学
会九州支部と共同で、『ふしぎ体験!!超伝導の世界』を出展しま
した。
この催しは、11月を福岡サイエンスマンス(科学技術創造月間)と
している福岡県が実施している科学イベントの中でも中核をなすイ
ベントで、毎年1万人程度の方が来場いたします。今年も、昨年に続
き、2ブース分の出展を行いました。新日鉄製のQMG超電導バルクと
大型永久磁石を用いた人体浮上実験と、住友電気工業製のBi2223コ
イルを用いた電磁石方式の磁気浮上実験を主として行い、様々な超
電導現象を体験していただきました。今年は前年までのサイエンス
マンスでの実績が認められ、入場口の正面というすばらしい位置に
ブースを設置していただきました。そのおかげもあって、入場して
くるお客様の大部分がブースの前で足を止めてくださいました。人
体浮上実験は例年どおりの大盛況で、特に小学生くらいの子供さん
の中には、ブースに何度も足を運んでくださる方もいました。人体
浮上実験用のキットの規模を10分の1程度にした小型の永久磁石浮
上キットは、全体の構成と動作が容易に見て取れることや、砂鉄等
を用いることで浮上の原理を説明することができることから、子供
はもちろんのこと、保護者の方の関心を引くこともできました。
Bi2223コイルを用いた電磁石方式の磁気浮上実験も、楽しさと複雑
さ、不思議さを合わせ持つ内容を提供できることから、幅広い年齢
層の方に興味を持ってもらえました。
本イベントに参加してくれた子供が将来の超電導等の科学に大きく
貢献することに思いを馳せずにはいられません。
(九州工業大学 和田純)
Bi2223コイルを用いた電磁石方式の磁気浮上実験(左)およびQMG超電導バルクと大型永久磁石を用いた人体浮上実験(右)
入場者数:10,500人(主催者発表)