九州・西日本支部だより:わくわく科学カーニバル 福岡市少年科学文化会館 出展報告




2011年12月23日に福岡市の中心部の赤坂にある福岡市立少年科学文
化会館にて「わくわく科学カーニバル」が行われ、九州・西日本支
部から初めての出展をおこなった。少年科学文化会館はプラネタリ
ウムもある都市型の科学博物館で、市の中心部にあることから、子
ども達に人気が高く、支部でも何らかの関わりを持ちたいと考えて
いた。毎年11月に福岡県で行われるサイエンスマンスに出展し続け
ていて少年科学文化会館のスタッフと話す機会があり、今回の機会
を得た。

午前10時から午後4時までの6時間に620名の来場者があった。3フロ
アに亘る広大な会場で、我々のブースにもかなり広いスペースを割
いていただいたので、超伝導体による浮上実験のみならず関連の小
さい実験をいくつか実演展示することができた。具体的には人間浮
上もできる超伝導体による大型の浮上実験、さまざまな材料の円筒
に磁石を落とす実験、手元で見ることのできる超伝導体浮上実験、
ゼーベック効果、ピエゾ素子を利用した発電、液体窒素による空気、
酸素、二酸化炭素の冷却実験を行った。当日は3人のスタッフで対応
したが、超伝導に興味を持つ多くの来場者が立ち寄られたので、
お昼を食べる暇もなくあっという間に6時間をすごした。熱心に説明
を聞く観客は、家族でかなり科学に興味があり毎回楽しみに来てい
るという感じであった。

少年科学文化会館のスタッフも超伝導体による浮上実験に大変な興
味があり、仕事の合間に次々にこられて浮上を楽しまれた。液体窒
素についてはすでに取り扱い技術があるということだったので、浮
上キットを提供することができれば、常設とはいかないまでも、イ
ベントごとに超伝導浮上を実演することができるかもしれない。さ
らに、安く取り扱いが楽な超伝導バルクがあれば、全国各地の科学
博物館で超伝導体を紹介することができる可能性があると感じた。

                 (九州工業大学 小田部荘司)